2013年3月11日月曜日

FOR 変数参照の置換(%~) の可能性を探る旅

ファイルの取扱いで痒いところに手が届かないイメージのあるDOSですが、for /? のHelpを見ると、それなりに使えるオプションが揃っています。
今回は、FOR 変数参照の置換(%~) の可能性を探る旅と称して、「DOS for文のツアー」を準備してみました。



旅準備:

test用のフォルダとファイルを準備します。 手作りでもいいですが、せっかくなので下の8行をコピーしてDOS窓にペーストして実行してみます。

if not exist C:\temp\for (mkdir C:\temp\for)
fsutil file createnew C:\temp\for\0kb.txt 0
fsutil file createnew C:\temp\for\1kb.txt 1024
fsutil file createnew C:\temp\for\10kb.txt 1024
if not exist C:\temp\for\sub (mkdir C:\temp\for\sub)
fsutil file createnew C:\temp\for\sub\0kb.txt 0
fsutil file createnew C:\temp\for\sub\5kb.txt 5120
fsutil file createnew C:\temp\for\sub\50kb.txt 51200


DOS窓からtreeで表示すると下記のような構成のフォルダになります
> tree /F /A C:\temp\for

C:\TEMP\FOR
|   0kb.txt
|   10kb.txt
|   1kb.txt
|
\---sub
        0kb.txt
        50kb.txt
        5kb.txt


test用のフォルダの準備ができたら、そのDOSをそのまま使っても結構なのでecho offします(for文の標準出力がうっとうしいので)
echo off


そして以下のfor文を実行してみましょう

for /F "delims=" %I in ('dir /S /B "C:\temp\for"') do (echo %I)

こんな結果が出たら旅の準備は完了です
C:\temp\for\0kb.txt
C:\temp\for\10kb.txt
C:\temp\for\1kb.txt
C:\temp\for\sub
C:\temp\for\sub\0kb.txt
C:\temp\for\sub\50kb.txt
C:\temp\for\sub\5kb.txt


いざ旅へ!:

さて、ここから旅の始まりです。「FOR 変数参照の置換オプション」を試してみましょう
はてさて、それぞれどんな結果になるでしょうか?
for /F "delims=" %I in ('dir /S /B "C:\temp\for"') do (echo %~fI)
for /F "delims=" %I in ('dir /S /B "C:\temp\for"') do (echo %~sI)
for /F "delims=" %I in ('dir /S /B "C:\temp\for"') do (echo %~aI)
for /F "delims=" %I in ('dir /S /B "C:\temp\for"') do (echo %~tI)
for /F "delims=" %I in ('dir /S /B "C:\temp\for"') do (echo %~zI)

for /F "delims=" %I in ('dir /S /B "C:\temp\for"') do (echo %~ftzaI)


更なる旅へ!:

さて(うまく結果が出たとして)、今回の「DOS for文ツアー」はここで終わりです
これまでを通して「FOR 変数参照の置換オプション」というツールを手に入れられたのではないでしょうか? (ついでにfsutilやtreeなどにも触れました。)

 個人的には ~z のファイルのサイズを返すオプションが目玉だと思います。空ファイル(0kb)を判別する必要がある時などに重宝します。

そして、ここからが旅の本番です、行く先々で待ち受けているであろう「DOS故の痒いところ」は、もしかすると「FOR 変数参照の置換オプション」で、意外と簡単に乗り越えられるかもしれませんね


今回の例ではFOR変数に I を使用しています、またコマンドラインで実行しているので 変数I に付ける % は一個です、.batで実行するような時は %%I としてください。 またFOR変数は I である必要はありません、aを使いたかったら%aでいいですし、その場合は %~za という感じで使ってください


最後に「FOR 変数参照の置換オプション」をリストしておきます。for /? からの抜粋です。
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    %~I         - すべての引用句 (") を削除して、%I を展開します。
    %~fI        - %I を完全修飾パス名に展開します。
    %~dI        - %I をドライブ文字だけに展開します。
    %~pI        - %I をパス名だけに展開します。
    %~nI        - %I をファイル名だけに展開します。
    %~xI        - %I をファイル拡張子だけに展開します。
    %~sI        - 展開されたパスは短い名前だけを含みます。
    %~aI        - %I をファイルの属性に展開します。
    %~tI        k- %I ファイルの日付/時刻に展開します。
    %~zI        - %I ファイルのサイズに展開します。
    %~$PATH:I   - PATH 環境変数に指定されているディレクトリを
                   検索し、最初に見つかった完全修飾名に %I を
                   展開します。
                   環境変数名が定義されていない場合、または検索
                   してもファイルが見つからなかった場合は、この
                   修飾子を指定すると空の文字列に展開されます。

修飾子を組み合わせて、複合結果を得ることもできます:

    %~dpI       - %I をドライブ文字とパスだけに展開します。
    %~nxI       - %I をファイル名と拡張子だけに展開します。
    %~fsI       - %I を完全なパスと短い名前だけに展開します。
    %~dp$PATH:I - PATH 環境変数に指定されているディレクトリを
                   検索して %I を探し、最初に見つかったファイル
                   のドライブ文字とパスだけに展開します。
    %~ftzaI     - %I を DIR コマンドの出力行のように展開します。

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